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【第一回】価値観の変化:何に価値を見出すかはその人次第

皆さんは「価値(Value)」をどう捉えていますか?
日本では、「質の良いものを安く手に入れること」が価値があるとされることが多いように思います。確かに、それは一つの価値の形です。

しかし、私は動物たちを診療し、日々の生活を重ねる中で、「価値」というものの捉え方が変わってきました。

例えば、ある日見かけた光景。
おじいさんと一緒にゆっくり歩いている雑種のワンちゃん。動物病院に通っているわけでもなく、足も少し痛そうにしているけれど、どこか幸せそうに見える。

そのワンちゃんと飼い主さんが、ゆっくりと永く、細く、穏やかな時間を過ごしている。そんな姿を見ていると、勝手ながら「この時間こそが価値なのだ」と感じるのです。

物やお金では測れない、豊かで充実した時間。
それが、私にとっての「価値」になりつつあります。

この価値観の変化を強く感じたのは、カンボジアを訪れたときのことでした。

カンボジアの地方には、電気も水道もない地域があります。そこでは、午後になると勉強する機会のない子供たちが裸同然の姿で友達と川で遊び、大人たちは朝早くから田んぼで働き、昼は暑さを避けてハンモックで休み、夕方には村の人たちとバレーボールを楽しむ。

夜になると、家族でお米や野菜、田んぼで採れたナマズなどを食べ、ゆったりとした時間を過ごして眠りにつく。

その生活には、お金もほとんどありません。病気になればすぐに死が目の前に迫り、ネットもないため情報弱者であることは言うまでもありません。

それでも、彼らの生活には笑いが絶えず、家族や村の人々とのつながりがありました。

次回は、このカンボジアで感じた「価値観の違い」について、さらに深く掘り下げていきます。日本の豊かさとカンボジアの生活を比較しながら、「価値とは何か」を考えてみたいと思います。

どうぞお楽しみに。

後編へ→https://animalhospital.co.jp/?p=3570