たかがトイレ、されどトイレ
みなさん、こんにちは!ドッグトレーナーの榎森です。
先日、しつけの相談にいらした飼い主さん。
「愛犬がトイレを失敗する」とお悩みの飼い主さんは、1頭だけでなく数頭飼育されていて、トイレの失敗に心身ともに疲れ果てているご様子でした。
結果的に数回のカウンセリングの後、トイレの改善が見られ、
「これまでの数年におよぶ悩みが嘘のよう」
というご感想を頂き、飼い主さんも非常に喜んでいました。
犬にトイレを教える、または改善を図るときに、
「これさえ実行できれば、ほぼ確実に、犬がトイレを覚える」
という決まり事のようなものがいくつかあります。
今回ご相談にいらした飼い主さんも、これまで本やインターネットを通じて、いろいろ試されたそうです。決まり事を自身ですべて実行できればベストですが、なかなかそうもいきません。
大事なことは、できる限り決まり事を実行してもらえるよう、飼い主さんと一緒に確認し、考え、ご提案していくことだと思っています。
ご家族の人数は?飼育頭数は?
ケージやクレートを使っているか?
リビングのどこで過ごしているか?
家のどこでトイレをさせたいのか?
マーキングの傾向はあるか?
屋外での排泄はどうか?
玄関とリビングのドアの開け閉めはどうか?
飼い主さんが寝て、起きて、仕事から帰るのは何時ごろか?
トイレの失敗が発生しやすいタイミングは?
散歩のスケジュールは?
犬の心理・本能・行動学習理論に対する理解はどうか?
飼い主さんごとに解決に至るまでのルートは千差万別。
一緒に確認する内容や、お伝えすることは多岐にわたります。
もちろん、1度ご提案したことが「やってみたけどできなかった」ということはよくあります。
そこで数回にわたり「どこができなかったのか?」「どうしたらできそうか?」「ここまでならできそう」というのを飼い主さんと一緒に模索していきます。
ズバリ
トレーニングしなければ、犬がいろんな場所で排泄してしまうのは当たり前です
たかがトイレ、されどトイレ。
欧米において、犬の飼育放棄理由のトップは「噛みつき」や「無駄吠え」ではなく「トイレの失敗」という統計データもあります。
それほど犬のトイレに関する悩みは、地味にしかし深く、飼い主とのQOLに関わっています。
家族全員で犬を飼うことを決めたのに、誰かひとりが面倒を見がち。
というのはよくありますし、それはどうしても避けられないかもしれません。
しかし、「それだけのこと」といって、トイレ失敗の悩みをご家族に理解してもらえないのは想像以上に辛いものです。そんなストレスを日々溜め込むことで、愛犬への接し方がきつくなってしまう場合があります。
「愛犬が以前に比べて、より可愛く感じる。」
何か、肩の力が抜けたような、すっきりとした飼い主さんの笑顔が印象的でした。
愛犬のトイレに関するお悩み、お気軽にご相談ください!
ドッグトレーナー 榎森