トレーニングブログ

引っ張り癖 × ヘッドカラー

みなさん、こんにちは!ドッグトレーナーの榎森です!

今回はヘッドカラーの紹介です!



『ヘッドカラー』とは?



馬や犬の頭部に装着する道具です。

そして今トレーニングレッスンに通っている1歳のルナちゃん

ヘッドカラーができるようになりました!


ではなぜヘッドカラーをつける必要があるのでしょうか?


ズバリ




安全のためです。

飼い主さんと周囲の方々、そして犬の安全です。


「大型犬に引きずられ高齢者や子供が、車や電車の事故にあった」


多くはありませんが、そのような本当に悲しいニュースがたまにあります。



ヘッドカラーは、馬を思い浮かべるとその仕組みがわかりやすいので、馬の話も織り交ぜながらお説明します。

馬も犬と同じ4足歩行の動物です。



首輪や胴輪にリードをつけることは、馬・犬の肩回りにリードをつけることに等しく、

それは最も前への推進力を生む形になります。

犬の場合、犬ぞりがイメージしやすいですね。


また体重が重いほど、押す力は大きくなります。



馬の体重:およそ500~1000㎏

人間の体重:およそ50~70㎏



どれだけムキムキで力自慢の男性も

首輪や胴輪(ハーネス)で、馬の動きをコントロールすることはできません。


馬の前進を単純に止めることさえ不可能です。

さらにそこに加速度が加わりますので、それがもし「40㎏の犬」と「50㎏の人間」だとしても同じく、止まることすら極めて困難になります。


そこで利用するのが『ヘッドカラー』になります。

ヘッドカラーを装着し、あごの下にリード(手綱)をつけることで、馬・犬の顔の向きを変えることができます。

それは力の向きを変えるといってもいいでしょう。

皆さん一度ぜひお試しください。


顔の向きとは逆向きに何歩進めますか?


1歩が限界じゃないでしょうか?

それ以上は、頭と胴体が離れないと無理です(^^;)

馬・犬だけでなく、人間を含めた動物は

顔の向きに合わせて全身が動きます。

ヘッドカラーを装着し、顔の向きをコントロールして初めて人間は馬と一緒に動けるようになります。


どれだけ訓練を積んで、


どれだけ引っ張らない学習をしていたとしても、



100%はありません。



体のサイズに関わらず、愛犬が引っ張った時立ち止まれること

それこそ最低限、飼い主さんに求められることです。



しつけ・訓練云々ではなく、物理的な問題です。

愛犬が引っ張るのを物理的に止められないようなら、散歩をしてはいけません。



命の危険



があるので。

「引っ張らない」トレーニングはもちろん行いますが、

可能な限り安全に過ごしてもらえるよう、

飼い主様や犬の状態や体格に適した道具をご提案しています。



注意したいのはこの記事をご覧になった方で、大型犬の引っ張り癖でお悩みの方、



ヘッドカラーはいきなり装着してはいけません。


第一印象が悪いと、そのあと絶対着けさせてくれなくなります。

ルナちゃんは、飼い主さんが段階を踏みながら、少しずつ頑張って慣れる練習をしてきたからこそ

こうして装着できるようになってきました。

決して一朝一夕ではありません。

ヘッドカラーの力を借りながら、より実践的な興奮コントロールを学習できるよう、引き続きレッスン頑張りましょうね♪



さてこのヘッドカラー、海外では犬が装着しているのをよく目にします。

またヘッドカラーをつけていても、噛んだり、ご飯を食べたることも可能です。

また海外では認知度が高いので、ヘッドカラーをつけた犬をみても攻撃的だと思う人はいません。

日本に比べて大型犬が多い欧米だから利用者が多く認知度が高いとも言えますが、個人的にヘッドカラーは正しい知識と使い方で実践すれば、本当に素晴らしいものだと思っています。

痛みという体罰を使うことなく、特別力持ちでない人でも大型犬と安心して散歩することができます。


私が知る限り、犬用ヘッドカラーの国産メーカーがないため、基本的には輸入品になります。

ただそれもここ数年でどの日本代理店でも取扱いが激減して、日本の中~大型犬にフィットするサイズを仕入れるのがだんだん困難になってきました。

10年前からブログ等でヘッドカラーの良さ発信してきましたが・・・悩ましいですね “(-“”-)”

今後も必要なときにご提案できるよう、なんとか頑張りたいと思います!



犬の引っ張り癖でお悩みの方、お気軽にご相談下さい!



ドッグトレーナー 榎森



↓犬のしつけトレーニングページはこちらから↓

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 90e7dff7fe253395f12b522c324602be.png