かわいそう!?避妊・去勢手術を行う意義
手術はかわいそう!?
って思いますか?
手術自体はどうぶつ達も大変だと思います。
痛くないとは言いません。
(当院では術前術後の鎮痛剤と鎮静剤、ご希望に応じた痛み止めを処方します)
犬や猫ちゃんたちは自然の中で生き、発情が起き、子孫を残すという行動は自然ではあります。しかしながら、私達が飼っているどうぶつ達はその「自然」の中ではなく
「人が飼っている」状態で生活しています。
いきたい所に行って彼氏彼女に出逢って…ということでは無いのです。
私はそれができないストレスも多いと感じます。猫ではあちこちにおしっこをかけるいわゆる「かけション」もあるでしょう。男の子同士の喧嘩で怪我がたくさん来院するのももちろん去勢していない子です。女の子の発情期の叫び声も非常に耳につくものです。犬では「かけション」もありますが、脱走やイライラが多く見受けられますし、女の子は出血などや体調不良などの変化も多いのです。
こう行った現象とは別に、
動物病院が避妊・去勢手術をしてくださいという理由。
実はもっと他にあります。
わんちゃんの場合、男の子は年齢を重ねるたびに前立腺が肥大する傾向があります。前立腺肥大そしてホルモンから肛門周囲腺の腫れになると排便のしずらい状況になり、無理をすることで会陰ヘルニアに発展することも度々あります。
そう、
病気になる可能性があるので去勢や避妊をお勧めするということです。
女の子は乳腺腫瘍から乳がんになるリスク、もちろん卵巣子宮の病気が発生するリスク。これらは「私は数十年犬を飼っているけど見たことない」という方もいらっしゃいますが、違います。
「知らずに見過ごしているだけです。」
当院は「健康で楽しく安心して過ごしていただくため」にはどうしたら良いのかをスタッフ共々考えております。病気のリスクを持ちながら健康で楽しく安心してどうぶつ達を飼うことはできません。当院では血液検査等を行って麻酔のリスク軽減に努めます。100%安全は何事でもあり得ません。しかし少なくとも、
避妊去勢をしない方が圧倒的にリスクが高いです。
「うちの子はもう歳だから」と考えて、そのままもっと高齢になって病気になり、飼い主さん共々後悔をされて辛い思いをする事をしないで下さい。本当によくある事例なのです。